サブタイトル「ACPIでHPET取得してスケジューラを作る本」の通り、
「ACPI」・「HPET」・「スケジューラ」という一連の技術要素をすべて扱う本です。
主題は「HPETの制御」で、2005年頃からPCのチップセットに組み込まれるようになった
比較的新しい高精度なタイマーであるHPET(High Precision Event Timer)を直接制御します。
そのためにACPIからHPETの情報を取得するところから始めるため、
自作OSでACPIから情報を取得する方法としても参考になる本かと思います。
そして、前著で作成したカーネル・アプリの枠組みにスケジューラを追加します。
【目次】
■ はじめに
・本書でやること
・開発環境・動作確認環境
・本書の PDF 版 /HTML 版やサンプルコードの公開場所について
・前著からの差分について
■ 第1章 ACPI
・1.1 共通 : この章でやること
・1.2 boot: EFI Configuration Table を見てみる
・1.3 boot: ACPI Table を見つける処理を実装する
・1.4 boot: RSDP をカーネルへ渡すようにする
・1.5 kernel: RSDP をブートローダーから受け取る
・1.6 kernel: XSDT を見てみる
・1.7 kernel: OVMF のバージョンを上げる
・1.8 kernel: HPET テーブルを見つける処理を追加する
■ 第2章 HPET
・2.1 HPET の情報を表示してみる
・2.2 sleep を実装してみる
・2.3 alert を実装してみる
・2.4 周期タイマー (ptimer) を実装してみる
■ 第3章 スケジューラ
・3.1 やること
・3.2 実装 : sched.c を用意
・3.3 コンテキストスイッチの流れ
・3.4 これから実装すること
・3.5 実装 : コンテキストスイッチ
・3.6 実装 : 実験用のタスクを定義
・3.7 実装 : タスク B のスタックの初期化
・3.8 動作確認
■ おわりに
・表紙について
■ 参考情報
・参考にさせてもらった情報
・本シリーズの過去の著作